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秋燃えの道 [シンガー]

長い人生でした。此処からはそう長くはないのだろうと思いながらも、いろいろな夢に余念のない私。どれもこれも可能性は低いかも知れませんが、夢が無い暮らしは私にとっては苦痛です。「何時かは実現できるかもしれない」と、今でも夢見がち(笑)

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さて先日のトラブルは手痛いものでした。悲しみが何時までも残るトラブルでした。食事も喉に通らない程でした。これからの人生を考えれば避けるべきトラブルでした。しかし体が治りかけ、部屋の掃除をしてゆくうちに、「あれでよかった」と思うようになりました。ただ、喧嘩の後の喪失感は体に悪いとつくづく思うに至りました。

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いよいよ待望の秋がやってきました。秋と言えば何といっても『落ち葉』。その落ち葉が降りしきる道を心躍って歩いた遠い日。私は秋燃えの道と呼んでいます。秋燃えの道は何処までも続く並木道。その一つが7歳まで住んでいた文京区にある音羽通り、音羽通は護国寺から江戸川橋まで続く長い道です。当時は都電が走り両脇に歩道がありました。長い長い並木道を私は3年間の間、護国寺にある音羽幼稚園に通っていました。普段でも大好きな道だったのですが。どういう訳かイチョウには特別の想いがあったような気がします。3歳で逝ってしまった父との朧げな思い出があったようです。

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そしてもう一つは北浦和にあります。それは県立近代美術館の裏手、閑静な住宅街に面した上り坂の美しい並木道。もう15年以上も前の事になります。秋が深まり始めた頃。私は北浦和の二木屋をめざして歩いていました。閑静な住宅街には殆ど人影もありません。だたはらはらとイチョウの葉が私の髪に背中に掛ります。その夜は薪能の夕べ。友人とは現地待ち合わせ。食事の後は能舞台の見える部屋に案内された私達。大勢のお客さんも庭に設けられた能舞台をぐるりと囲むような位置で見物しています。舞台が佳境に入った頃、大きな柿が一つ転がりました。燃え盛るかがり火の下へコロコロと。あれも演出だったのでしょうか。私達は何も言わずに幽玄の世界に浸っていました。

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