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紫陽花の雨 [黄昏は麗しく]

いよいよ梅雨に入りそう~、庭の植物たちがそう教えてくれます。家には桜はないけれど、5月の庭はツツジの後にはグミの小さく白い花、そして予期しなかった数十本の柏葉紫陽花の花。5月の心地よい風の中で思いっきり咲き競って呉れました。美しい!只、美しい花たち、その姿に私の命も燃えています。

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そんなある日、知人のMさん曰く「方角が悪かったのかしら」。私はその言葉にハッとしました。確かに恐ろしさのあまりに前後を確かめずに逃げるように自宅を出ました。その日から、私は事実上、母から受け継いだ家を失ったのです。それは夫が亡くなってから3年目、2015年の8月のことでした。

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夫が残した借金は予想以上に大きく、すべて私の身に。そして亡母の大切な家は、あという間に人手に渡りました。まさに無一文になった私、時の氏神に救われて、現在に至ったのでした。この7年間、人生の出直しのつもりで、一歩一歩、慎重に歩いてきました。そして昨年4月、まさかの大事件が起こります。マンションの隣室に越してきたAさん、彼女の暴力がスタートしたのは、彼女の入居から数日後のことでした。

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前からの顔見知りでしたので、何気ない挨拶の私に、彼女がはいた言葉は、「うるせい~クソ婆、出ていけ、出ていけ、あたしは偉いんだよオー、あんたなんかが口を利ける相手じゃない!」このような言葉が彼女の口から出たので、その後は口を利くこともなく数日が過ぎました。


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そして数日後、朝の庭で見たものは、縁側に座る猫の腹部にスリッパを滑り込ませ、空に向かて大きく蹴り飛ばすA子の姿、。私はすかさず、「何するの、やめなさい!猫がかわいそうじゃない!」と。「うるせ~クソ婆~」と私をにらみつけた彼女。縁側で両手を上げ、盆踊りのように手を動かしながらサッシを閉めました。2階のベランダより高く飛ばされた猫は土の上に落ちて、足を引きながら逃げてゆきました。私が転入して6年間、始終見ていたおとなしい地域猫の三毛ちゃんです。


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翌朝、庭に出た私が見つけたのは、木製の柵に括り付け、彼女と私の庭を仕切る柵に立てかけてある器具らしきもの。調べてみると、弱電流が流れるような猫除けの器具でした。そこで、A子に外してほしいと言いましたが、数日間無視でした。結局猫はその器具で痛い目にあったのです。その後、彼女からの私への暴力が始まり、4月29日から6月24日までで約10回。暴力は2年目に入った今も続いています。3月の脇腹、4月には胸の正面。左肩と左足。5月には胸と背中。こんな具合です。


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庭に面した6畳間には、母の遺影が壁にかかっており、写真は時々揺れます。意気地ない私を怒っているのでしょうか。「お母さん、そろそろ入梅ですよ!」。きのう私の庭に、少し早めの『紫陽花の雨』が降りました。たった一日の雨が紫陽花を美しく彩けてくれました。今朝の庭、私はひたすら無心に紫陽花を撮り続けました。

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