純白の嵐 [シンガー]
午前6時の庭は、新鮮な空気で満ち溢れている。今週は金曜日以降を休みにしていたので、本来なら朝寝坊を決め込む予定でした。
しかし、花たちが心配の私は、目を覚めるや否や庭に出ました。ひとまず右から左まで庭を見まわし、「良かった、大丈夫だった」と独り言。
ここに住んで7回目の6月、いよいよ今年の梅雨が始まりました。昨晩の雨は心配した程でもなく、柏葉紫陽花も紫陽花も大丈夫でした。それどころか紫陽花は色味が一段と冴えて、雨に濡れた花が生き生きと美しい姿を見せてくれました。
また一本の樹に50個以上の花房をつけた柏葉紫陽花も、吹く風に身を任せ、ゆらゆらと純白の花房を揺らしています。なんという美しさ、重いほどの花房は、小さな小さな花たちの集まりで,房の先端に見える小さな緑の蕾は、これから咲く、順番を待っ白い花です。
ざわざわと一陣の風が柏葉紫陽花の房を揺らすとき、私はいつの間にか純白の風に包まれている自分を感じていました。